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コミュニケーション・スキルは最強のビジネススキル

コミュニケーションとは「さまざまな情報をさまざまな方法で他者に伝達する(共有する)」ことの総称です。
情報は、対話やメール、電話、インターネット、テレビ、看板といった媒体を通して伝えられ、その媒体や相手、情報の質などによってコミュニケーションは異なり、その違いに応じて適切なコミュニケーションを選択し得る力のことをコミュニケーション・スキルといいます。
企業が求める人材像として近年注目されているのが、コミュニケーション・スキルです。年齢も性別も経歴もあらゆることが異なる人間で構成される組織において、メンバーがお互いに理解し合い協働できなければ、その組織はやがて衰退していきます。多くの企業では、自社組織内だけでなく、企業をとりまくステークホルダーとも良好な関係を築くことができるコミュニケーション・スキルの高い人材を求めて採用活動をしているのです。
就職活動では、コミュニケーションといっても、会社説明会や面接の場での対話はもちろん、メール、電話、書類の送受信などの物質的な媒体を介してのやりとりなどさまざまです。今年の就職活動では、SNS(Social Network Service)を介して学生と人事担当者がコミュニケーションをとりながら就職活動がすすめられるなど、コミュニケーションが複雑化されるにつれ、みなさんに求められるコミュニケーション・スキルも高度になっているのが現状で、今後もますますコミュニケーション・スキルは重要視されそうです。

対人コミュニケーション

わたしたちの生活環境の変化に伴いコミュニケーションも進化してきましたが、古の時代から変わらず行われているのが対人コミュニケーションです。就活生にとって対人コミュニケーション、特に「直接会って対話をする」場合のコミュニケーションは、とても重要です。対人コミュニケーションにおいて、わたしたちは言語と非言語のメッセージで情報の伝達を行っていて、特に重要とされるのが、非言語コミュニケーション(Non-Verbal Communication)です。非言語コミュニケーションには、聴覚に働きかけるメッセージ(声の質、話すスピード、声の大きさなど)と視覚に働きかけるメッセージ(目線、しぐさ、表情、態度など)があり、米ペンシルバニア大学のレイ・バードウィステル教授の研究では、2者間の対話においてその65%は非言語メッセージによって伝えられているという実験結果が得られています。
例えば面接などで、「がんばります」というみなさんの気持ちを正しく面接官に伝えるためには、「がんばります」という言葉と印象をメッセージとして発信しなければなりません。もしも覇気がなく小さな声で暗い表情をして言ったなら、そのメッセージを受けとった面接官は「がんばれそうにない」と判断してしまうということです。

コミュニケーションとは相手と「共有すること」

今回のコラムの最初に、コミュニケーションとはさまざまな情報をさまざまな方法で他者に伝達することであるとお話しましたが、コミュニケーションという英語には「共有する」という意味もあります。自分以外の誰かと「共有する」のですから、お互いが「共有したい」と思えなければコミュニケーションは成立しないのです。コミュニケーション・スキルを身につける基本姿勢として、相手の価値観を認め、相手を尊重することを意識すると良いでしょう。


(第4回に続く)


【参考文献】  『非言語(ノンバーバル)コミュニケーション』、マジョリー・F・ヴァーガス、石丸正訳、新潮社
【関係ワード】マルチステークホルダー・プロセス(MSP)  内閣府

2011.10.28  長野知鶴  (キャリアコンサルタント|人事・人材開発|教育研修|産業カウンセラー)


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